類焼損害補償特約は、火災保険を検討する上で一番悩みました。付帯するかしないか、決断する上で考慮した8つのポイントを紹介します。
リスクに対する考え方や建設地の環境によって、結論が変わってくるはずです。今回紹介する8つのポイントは、火災保険の代理店の方と話し合って気付いたポイントです。
- 注意事項
- 以下の理解は私が保険会社や代理店の担当者との質疑応答を元に記載しております。正確を期すように心がけておりますが、知識不足から「誤り」もしくは「不適切な表現」が含む可能性がございます。最終的には皆様の契約する保険会社にお問い合わせください。
目次
類焼損害補償とは?
[東京海上日動火災保険]
ご自宅からの出火により、ご近所の住宅や家財が類焼し、類焼先の火災保険で充分に復旧できない場合、法律上の賠償責任が生じないときであっても修復費用の不足分を補償します。
自分が原因で、隣家まで燃やしてしまったときの補償です。
後ほど詳しく説明いたしますが、自分に大きな過失がなければ賠償責任は生じません。なので、深く考えなければ他人のための補償と言えます。そのため最後まで、類焼損害補償を付帯するか悩みました。
保険会社の代理店の方に相談した結果、付帯するかを決断する上で、考慮すべきポイントは8つあることが分かりました。
我が家の結論だけ知りたい方は<我が家の結論>。
1.法律上の義務はない
失火法では「軽過失であれば損害賠償背金を負わない」と定められています。
明治時代に制定されたもので、日本には木造住宅が多く延焼しやすいため、火災を発生させたものに全ての責任を負わせるのは酷なのではないかという考えから、失火者には損害賠償責任を負わせないことになっています。
ただし、一つポイントがあって「軽過失」に限定されます。もらい火した被害者にとっては堪らないですね。
代理店の話では、失火法という法律もあることから付帯しないケースも少なくはないそうです。
2.重過失ってどんなものがある
失火法があるとはいえ「重過失」は対象外です。
「少しでも注意を払えば」起こらなかったことが重過失に該当します。
- 天ぷら油の入った鍋をガスコンロに火を付けたまま台所を離れて引火
- 石油ストーブの前で洗濯物を干しながら寝た
などは裁判で重過失とされたことがあるようです。
過去の裁判の判例は下記です。
天ぷら油の事例は何かの拍子に身近でも起こりそうで怖いですね。
3.破裂、爆発による類焼は失火法の対象ではない
火災事故が対象で破裂・爆発事故には失火法は適用されません。
我が家にはガスはないので心配いらないと思うのですが・・・
ロスガードやエコキュートって爆発しないですよね???
東京海上日動「ご契約のしおり(2013年01月版)」の類焼損害等補償特約の条項では、破裂・爆発事故も補償されます。
4.重過失でも補償されるのか?
東京海上日動「ご契約のしおり(2013年01月版)」の類焼損害等補償特約の条項では、保険金を支払わないケースに契約者の重過失は含まれていませんので補償されます。故意はもちろんアウトです。
これが補償されないとなると、類焼損害等補償を付帯する価値が激減するような。
5.隣家との距離
新居周辺の環境も検討材料になります。
新居の周りに家が建ってなければ類焼することはありませんし、ある程度距離があれば類焼することはありません。「ある程度」の線引きは難しいですが・・・
我が家の場合隣は距離があるのですが前方は類焼する可能性があるか悩む距離です。基準があればいいのですが・・・
6.隣家は新しい家か昔からある家か?
比較的新しい家であれば新価(再調達価格)で火災保険に加入していると思われますが、昔からある古い家は時価で火災保険の可能性が高いようです。
万が一類焼させた場合、時価金額での保険金の支払いとなるので、保険金だけでの家の復旧は難しいと思われます。類焼損害補償では新価での支払いになるので差額分を支払ってもらえます。
新居の周りは古い家が多いっす・・・
もらい火した立場で考えると失火法があるとは言え、差額払ってよ!となるのが心情ですね。
7.罹災して類焼させた場合、復旧後はどこに住むか?
自分が火元となり隣家にご迷惑をかけたと想定すると、余程大きな火災でない限り同じ土地に住むと思います。そうなると法律上の義務はないとはいえ、隣家に対して何らかの補償しておかないと針のむしろです。
類焼損害補償は隣家のための補償と捉えがちですが、ある意味自分のため補償でもあります。
8.頻繁に支払われている補償なのか?
代理店の話によると、保険会社が類焼損害補償を支払ったケースは極めて少ないそうです。「自分の家は自分で守る」という考えが浸透しているのでしょうかね。
そうはいっても、隣家に火災保険の契約状況を聞く訳にもいかないですもんねー。
検討の結果・・・
我が家は類焼損害補償を付帯することにしました。
決め手となったのは下記の3ポイントです。
- 4.重過失でも補償されるのか?
- 6.隣家は新しい家か昔からある家か?
- 7.罹災して類焼させた場合、復旧後はどこに住むか?
類焼損害補償特約に掛かる費用は、30年で約35,000円です。
資金繰りが厳しくなってきている状況で決して安くない金額です。
1年換算で約1,100円。1日換算で約36円と、日割り換算して気持ちを落ち着かせたりしてます。
おわりに
保険は手厚ければ手厚いほど良いとは言います。しかし、金銭的問題があるのも事実で多少なりともリスクを取らなければ保険貧乏にまっしぐらです。以前も話しましたがバランスが難しいですね。
火災保険の相談は、気が重かったです。
火災保険の契約にあたって、価格.comを利用しました。
気軽にメールで相談ができます。返信のレスポンスもよく、再見積もメールで届くので、自分のペースで検討できました。火災保険の検討が面倒…、気が重い…という方との相性が良いと思います。
価格.comを使ってみて感じたメリットの詳細は下記です。

ではでは。
こんばんは☆
ヨシローです(^O^)/
火災保険も考え出すとキリが無くなりますよね~☆
ウチは隣家と少し距離が有るので
大丈夫かな~☆
な~んて(笑)
(田舎丸出しですね☆)
普段、どの向きに風が吹いているのか…?
なんていうのも一考の余地アリですかね?!
ウチの場合は北から南。
南は道路だけ☆
な~んて☆☆
(^O^)/
POPOLOGです。
お返事が遅くなりました。
「火災保険は考え出すとキリがない」
本当にその通りです。
風向き・・・考えてませんでした(^_^;
ヨシローさん、さすがです。考え尽くしてますね。
「電気的機械的ほにゃらら」についても深く考えて
らっしゃりましたもんね(^_^)v
ではでは。
こんばんは★
アドルフです(>_<)
保険は住宅に限らず、どんな種類の物でも悩み始めると際限なく不安になってしまいますよね(´・ω・`)
ちなみに、我が家は付帯しないつもりです。
さすがに市街化調整区域ですので、1件1件の距離が離れていたり、田舎の為敷地が広かったり…というのが理由ですが、、、もし距離が近いようでしたらアドルフ家も採用していたと思います。
日割り計算。
魔法の考えですね(^_^;)))
こんばんは、アドルフさん。
距離がある程度離れていれば安心ですよね。
我が家の場合は、中途半端な距離で悩みました。
保険会社に相談しても「手厚いことにこしたことはありません」の一言。
確かにそうなんですけどね(^◇^;)
普段日割りなんて人をだます方法だと思っていましたが
今では自分をだましています・・・
こんばんは、
くりきちでございます。
我が家も火災保険はまだ決めておりませんが、住宅ローンと同じで凄く大事な事ですが、中々頭を悩ます問題で後ろ向きになりがちです。
(;^_^A
いつもながらPOPOLOGさんの勤勉ぶりには頭が下がります。
こうして記事を読ませていただいて、わたくしも考えねばと認識させてもらっております。
_φ( ̄ー ̄ )
いつもためになる記事有難うございます。
ではでは。(^o^)/
くりきちさん、おはようございます。
どうにかして、保険を安くすることができないかと
色々調べて、結果的に余計心配になって付帯するという
「悪循環!?」に陥っているだけです(^◇^;)
こんばんは^^
我が家はお隣さんは新しい家ですが、
やっぱりご近所づきあいという面から加入しました。
保険料はある種「安心料(精神安定剤)」みたいな面も
ありますので、入らないで類焼にドキドキするよりは
いいのかなとも思います。
おはようございます、neronaさん。
当初は「ご近所友好条約」という名で売られ初めてような
ことが書いてあったのを目にしました。確かにその通りですね。
「精神安定剤」というのはしっくりきます。
長い間どきどきしているのも大変ですね。
何故か匿名になってしまいましたが、上のコメントはクロまめです(っTωT)
おはようございます、クロまめさん。
なぜか日割りで考えると安く思えてしまう・・・
マジックですよね。
消防署が近いのは安心ですよー。
類焼する前に鎮火してくれそうですね。
どこのお宅も悩みが付きませんね(^_^;
35000円。一日に換算すると、安い物に感じますね!
36円ぐらいだったら、私ならオムツ2つ分、頑張ってトイレでオシッコさせてオムツ代として浮かします!w(*´∀`*)
ウチの場合は、周りが鉄筋建てだらけなのと消防署が目と鼻の先にあるので、類焼はいらないのかなとは考えてはおりますが…
だからって、燃えたら後悔してしまうのでしょうし、しばらく保険の悩みは尽きそうにないです(´д`;)