注文住宅を建てたいと思ってハウスメーカーに足を運ぶ方は多いです。私もその一人でした。
実際に一条工務店で家を建てた「今」だから思うことは、注文住宅って言われてるけど地元工務店などで建てた家と比べると、微妙かなと。これは一条工務店に限った話ではなく他のハウスメーカーも似た部分はあるはずです。
最初に枠組みを決める

どのハウスメーカーも自由設計をアピールしています。しかし展示場を訪れると、営業さんからどのシリーズが好みなのか尋ねられます。たとえば一条工務店の場合、i-Smart、i-Cube、セゾン、百年の家…などその他多数のシリーズがあります。
最初にシリーズを選ぶことで建てる家の枠組みが決まります。この「枠組み」のことをハウスメーカーでは「標準仕様」と呼びます。
標準仕様の中での自由設計
ハウスメーカーにおける自由設計とは標準仕様の中でのパーツ選びになります。
たとえば一条工務店のi-Smartには床材が8種類あります。8種類の中から1階と2階の床材をそれぞれ選ぶことになります。

床材と同じようにキッチンカウンター、バスルーム、ドアなどのパーツも標準仕様で決められた中から自由に選べます。このあたりが自由設計と呼んでいます。
一条工務店の標準仕様は他のハウスメーカーと比較すると充実していると言われています。標準仕様の中から全てを選べば、最初に提示される見積もりの金額でほぼ収まるはずです(家を大きくしなければですが…)。
標準仕様以外は選べないのか?
標準仕様だけでは満足できない場合のためにオプション仕様があります。
備え付けのテレビボード、標準仕様外のキッチンカウンター、標準外施工(斜め框(かまち)やポーチ階段追加…)などがオプション仕様にあたります。
ハウスメーカーもシリーズも同じなのに「あの家は素敵!」と感じさせる家ほど、オプション仕様が多いように感じます。標準仕様から飛び出た分だけ個性が出るのかもしれませんね。
一条工務店の家で特に印象的なのは、「さすけさん」と「つぶつぶさん」です。
- 「さすけニッチ」の産みの親である さすけさん邸。
- 一条工務店で建てたとは思えない つぶつぶさん邸。
ハウスメーカーによる制限の存在(一条ルールなど)

地元の工務店の場合、予算や法令以外の制限はありません。一方、ハウスメーカーの場合は、ハウスメーカー独自、シリーズ独自の制限が存在します。
一条工務店は特に制限が強い傾向にあるようです。俗にいう「一条ルール」の存在です。一条ルールは多岐にわたり営業さん、設計さんも全ては把握しきれていない代物です。一条ルールの壁に阻まれる施主も少なくはありません。
たとえば、i-Smartでは下記のような一条ルールがあります。
- 窓の下にはコンセントは設置できない
- 吹き抜けは総面積の1/3以下
- ロスガードは1階に設置できない
- 室内側の窓枠は白、和室の窓枠は木目のみ
- 照明を設置できない壁あり
- 耐力壁の細かなルール
これらの制限は「ほんの一部」です。
制限は多いですが決して落胆はしないでください。絶対に破れないというわけではありません。
さすけさんが「さすけニッチ」を産んだという実績はあります。ただし、決して簡単ことではありません。一条ルールを破るのは困難であることに間違いありませんから。
純粋な注文住宅
純粋な注文住宅は本当に素敵です。中でも「しましまさん邸」は、溜め息のでるような工夫が至るところに散りばめられています。家づくりする人なら必見のブログです!(先日、体調不良から復帰されたそうで今後の記事も楽しみです)
工務店とと比べてしまうとハウスメーカーで建てる家は「枠組みとルールの中での自由」しかないのです。そのことから「注文住宅であって注文住宅ではない」と考えています。
ハウスメーカーにも強みはある!
ハウスメーカーで建てる家は、決してデメリットばかりではありません。たとえば一条工務店の全館床暖房、高気密高断熱といった性能の高さは魅力的であるのは間違いありません。
自由を制限される引き替えに、工務店には真似できない強みは必ずあります。
ではでは。