一条工務店との図面(間取り)の打ち合わせで、「やきもき」「いらいら」させられている人が多いようです。
わが家もそうだったのですが、「思い描いていた打ち合わせ」と「現実の打ち合わせ」に大きなギャップを感じましたね。
この記事では図面の打ち合わせのときに感じた不満と、そのときの対策を記事にします。
「こんなこともあるんだ」程度の軽い気持ちでお読みください。
ちなみに4年前時点の話ですので、今は改善している部分があるかもしれません。その辺りはご了承くださいますようお願いします。
目次
1.間取りを提案してくれない…
設計士がとにかく「提案してくれない」です。住宅展示場に訪問したときに、担当営業さんから一時間ほどヒアリングされたのですが、設計士からでてきた図面にはまったく反映されていませんでした。
図面打ち合わせでは、こちらのやりたいことに対して…
- 「これは無理ですね」
- 「これも厳しいですね」
- 「これはできませんね」
実現可否の判断しかしてくれません。こちらは素人なので、「こうしたらどうですか?」「これならできますよ」といった提案が欲しかったです。
対策:設計士を一条ルール判定人と割り切る
設計士に期待するのは早々に諦めました。書店で間取りの本を買いあさって自分たちで研究しました。 設計士は提案する人ではなく、ただ単に一条ルールを判定してくれる人という位置づけにしました。
割り切ってしまえば腹も立ちませんでした。
そもそも一条工務店でオンリーワンの家を建てるのは難しいです。

2.前回の打ち合わせの内容が図面に反映されない
前回の図面の打ち合わせで決めた内容が、設計図に反映が漏れることが多々あって本当に困りました。打ち合わせを重ねる打ちに、設計士が打ち合わせ内容をフィリピンに投げて、フィリピンで図面を書いているように感じました。
あるとき提出されたパース図の外構イメージがi-Smartなのに日本庭園みたいな外構になっていました。そのとき設計士に「面白いけど、さすがに和はないでしょ」と突っ込んだら、「フィリピンでやっているから僕じゃないですよ」というニュアンスの返事があったからです。
図面に対しての反映漏れの多さは、施主から設計士、設計士からフィリピンといったように伝言ゲームになっているのが原因のようです。そりゃ伝言ゲームやってりゃ、毎回1つや2つ漏れても不思議ではないです。
打ち合わせの結果を図面に反映させる作業をフィリピンでやっていると考えると、設計士からの提案の少なさも納得できます。
対策:一条工務店との打ち合わせ議事録を作成する
図面の打ち合わせでの決定事項を、施主側で議事録として作成し担当営業と設計士にメールで提出しました。
それなりに効果はありましたが、修正漏れはなくなりませんでした。毎回完璧を目指さずに「着手承諾前にすべての項目が反映されればいいや」といった余裕のある心構えが必要です。
わが家とどうように打ち合わせの内容が図面(設計図)に反映されないといった体験談をちらほらブログで見かけます。この問題は、一条工務店という会社の風土、仕組みに根深い問題があるのかなと思っています。
あまりチェックが得意な会社ではないので、引き渡しのときも施主側できっちりチェックが必要です。

3.耐力壁が間取りに収めようとする粘りが足りない
わが家のリビングは大きな吹き抜けになっています。その吹き抜けを支えるためにリビングとダイニングの間に半畳の耐力壁が必要だと設計士から言われました。
図面上でも邪魔に感じる程の壁だったのですが設計士はというと仕方が無いと諦めムード。
設計士は「私たちが仕方がないと諦めるのを待っている」状態でした。そういった空気を感じて、正直悲しい気持ちになりました。
対策:耐力壁のルールを覚えて自力で計算
私たちは何とか回避策を探そうと、設計士から耐力壁のルールを教えてもらい図面と格闘すること30分。
あーでもない、こーでもないと考えたところ「これならいける!」という案を発見しました。回避策は簡単で、2階の壁を少し変えるだけでした。
わが家はその場で決着が付けたかったので、設計士には打ち合わせの席にPCを持ち込んでもらって、目の前で耐力壁の計算をしてもらい回避の確証を取り付けました。
諦めてそのまま耐力壁が施工されていたらと思うとぞっとします。
施主側に期日的な余裕があるのであれば納得ができるまで諦めてはいけないと思います。一条工務店側は打ち合わせを早く終わらせたくて仕方ないですから… 。諦めたらその場で終わりです。
設計図を見るときに欠かせないアイテムがあります。お持ちですか?

4.Sタレ壁の高さは事前に教えてくれない
わが家にはタレ壁があります。一条工務店のi-Smartのような2×6工法(2×4)では避けては通れない問題です。
タレ壁の高さを事前に計算してもらったという記事を見かけた記憶があるのですが、わが家の場合、タレ壁の高さ計算については再三交渉したのですが、着手承諾後に完成する詳細な設計書でしか分からないの一点張りでした。
対策:Sタレ壁の高さは必ず計算してもらおう
結局計算しないままに着手承諾して施工になったわけですが、Sタレ壁の高さは想像以上でした。慣れるまでに1年くらい掛かりました。
この件については今でも納得していないです。
2階洋室にできたSタレ壁の高さは、推測で教えてもらっていた高さに対して、悪い方向に大きく誤差がでました。
タレ壁の高さは、間取りを決める上で重要な要素です。その部分が決まらない状態で着手承諾を迫る…、今考えれば異常な状態です。当時は、太陽光発電の42円売電に間に合わなくなる、上棟が遅くなるなどといった話を刷り込まれ、見切り発車な状態で着手承諾してしまったのだと、少し後悔があります。
タレ壁の高さが気になっているなら費用がかかっても構造計算して納得してから着手承諾したほうが良いです。
後から失敗した…なんて後の祭りです。
一条工務店に限った話ではないと思うのですが、間取りの計算ってあまりしてくれていないようです。
5.住む人の気持ちを考えてくれない
わが家は土地探しで苦労しました。やっと見つけた土地です。田舎にしては小さな敷地ですが、日当たりの良い南庭が救いでした。
しかし、設計図を見てみると唯一のセールスポイントをつぶしたいのか、床暖房の巨大な室外機を南庭に設置する内容でした。そんなものが庭に設置されていたら、落ち着いて子どもと遊べませんし、道路からも丸見えでみっともないです。
このとき確信しました。住む人の気持ちって考えてないんだと…。また近隣の状況もまったく考慮されていない。まさしく机上の世界で、無機質な設計だと。
耐力壁、タレ壁の話もそうなのですが、設計士にとっては他人の家なんですよ。もう少し親身になってくれるとありがたいです。住む人の気持ちを考えた設計を第一に心がけてほしいです。



対策:第三者に図面のチェックを依頼する
室外機の存在は南庭にウッドデッキを設置しようと検討したときに初めて気が付きました。はっきり言って偶然です。
間取りの検討では、室内ばかりに集中してしまいますが、屋外から想像する作業もとても大事だと思いました。室外機だけでなく立水栓の位置、下水のふたの位置、雨水桶の位置などもそうです。
もちろん設計士は指摘してくれません。どこかで他人の家という気持ちがあるのだと思います。図面の不備の指摘と同様に、自分たちでチェックする必要があります。
とにかく新居に住んでいる生活をイメージして異変に気付くのが大切です。

今となって思えば、両親でも知人でもいいので、ニュートラルな立場の第三者視点で確認してもらえば良かった思うところがあります。
6.実際に住んだことがないでしょ?
打ち合わせ当時から感じていたことです。一条工務店の営業さん、設計士さんは、転勤族の方が多いようで、皆さん、賃貸住宅に住んでいました。
一条工務店の家には住んだことがないので、結露事情、音の響き、照明の設置数、夏の冷房具合など、住み心地の知識が少ないです。
- 「結露はほとんどしない」
- 「防音対策ために1階と2階の間にグラスウールはいらない」
- 「吹き抜けの照明もダウンライトで十分」
住んでから「聞いてたほどじゃない」と思ったことが出てきました。結露は想像をはるかに超えてましたよ…
対策:建築済みの一条ブロガーに問合せする
私たちは担当営業、設計士の話を信じ込んでいました。住み心地に関する部分は、実際に住んでいる方のブログから感じ取るしかありません。
気になる部分はブログ主さんに問い合わせてみるのも良い方法です。
専門家から話を聞くのが良いのは確かですが、彼らは時として机上の空論を語ります。逆に、私を含めて素人は主観でモノを書くことが多いです。住み心地に関しては、主観を複数集めて肌で感じるのが一番だと思います。
わが家はペアサッシですが、トリプルにしても結露するようです。

7.着手承諾に入るタイミングとその後の対応
一条工務店の設計期間は2カ月間です。
電気図面がある程度仕上がってきた頃、設計士さんから「そろそろ最初から見直しましょうか」という言葉とともに、着手承諾までのカウントダウンが始まりました。 この話は、以前記事にしたとこがあります。

「最初から見直し」が終わると、次回打ち合わせの予定は聞かれなくなり、気になるところがあれば連絡する状態になります。事実上の設計打ち合わせの終了です。
対策:決して慌ててはいけない
「最初から見直し」が始まるまでは、のんびりした空気で進めてくれるので、そのギャップがすごかったです。
最終の打ち合わせの結果、間違っているところの修正をお願いして、修正版の図面が出てくるまで3週間待ちました。この期間は待ってるだけでした。
その間に追加で修正をお願いすると、太陽光発電の42円の締め切りに間に合わなくなると、遠回しにあおりを受けました。まんまんと焦っちゃいましたよ。今思えば、焦る必要は何もなかったです。無知とは無力でした。
施主さんの中には、半年、1年という長い時間をかけて間取りを検討されている方もいます。
マイホームは人生で一番高い買い物です。少しくらい引き渡しが遅くなったって、少しくらい費用が増えたって、実際に住む長い年月で考えると微々たる物です。慌てないでください。
打ち合わせの機会がなくなっても焦る必要はないです。一条工務店の設計士はあまり提案してくれません。判断するだけなのでメールでのやり取りでも十分だと思います。
住宅ローンのつなぎ融資の制約がなければ、設計は納得できるまでやりきったほうが、住み始めたからの後悔は少なくて済みます。
悩んだときはいろいろなブログを読んでみてください。選択肢は大いに越したことはありません。一条ブログには参考になるブログがいっぱいあります。

視野を広げるためには他社の研究も必要
図面の打ち合わせでの不満点を集めた記事ですので、性質上ネガティブ要素がたっぷりですが、実際に私が体験したことです。
「こういうことがあるんだ」 という感じで心の準備があると、失敗する可能性は低くなると思います。私の体験や失敗を踏み台にしてもらえれば幸いです。
まだハウスメーカー選びをされている方は、「ぜひ」というか「絶対」に意中のハウスメーカー以外も候補にいれておいてください。
そして図面をもらってください。
ハウスメーカー、設計士によって提出される図面が大きく違います。いろいろな図面をみることで家づくりの視野が広がります。
気にも留めていなかったハウスメーカーが有力候補になったり、相性の良い設計士に出会える可能性もアップします。家づくりは一生モノなので後悔の無い選択をしたいですね。
ではでは。
初めまして。いつもブログを読ませていただいております。昨年10月に着手契約をしました。 私もそろそろブログを開きたいと考えております。
最初に家の購入を現実的に考え始めたのは2012年です。それからネットで調べ、本は20冊以上読んで勉強しました。
辿り着いたのが、一条工務店です。消去法で一条を選んだので、ハマって契約をした訳ではありません。
今日今の私の気持ちは、popologさんと全く一緒です。 一条の営業、設計からの対応も全く一緒です。 私は5月に契約をして、9月に打ち合わせは10月末までで打ち切りです。 と言われました。 もちろんそんな契約はしてませんが、反論もしなかったので、10月に打ち切られました。
腹立たしくはありましたが、お礼を言うと返ってきた言葉は
「当たり前ですよ、あれだけ時間かけたんですから、満足してもらわなきゃ困ります。」
と言われました。
調べて、勉強した上で、防音対策でグラスウールを入れたいと言ったら、
グラスウールを入れるくらいなら、絨毯を敷いた方が断然効果的。
と言われました。
これは氷山の一角。一事が万事。
ユーザーの皆さまと同じ処遇です。
図面の何処に毎回、誤りがある等。
一条が悪いとかいう話ではありません。
商品は、他のメーカーに負けない家です。
一条工務店の経営方針に問題だと思います。
私は一条のbloggerの皆様に助けられました。この場をお借りして全ての皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。
着手契約をした今、私にできることは限られていますが、家族の為にも、何千万円も支払う事実においても、泣き寝入りにならぬよう、戦います。
繰り返しますが、一条はおそらく、家を建てるなら、最高のメーカーです。ただ一条従業員の怠慢で消費者が泣くような事実はあってはならないと思います。
popologさんを始め、bloggerの皆様、今後とも、宜しくお願い致します。
はじめまして、POPOLOGです。
ナイス758さんは、調べに調べ抜いて一条工務店をお選びになられたのですね。
これほど勉強されて選び抜いた方と、自分と同じ家を選んだと思うと嬉しい気持ちになりました。
>「当たり前ですよ、あれだけ時間かけたんですから、満足してもらわなきゃ困ります。」
この一文には絶句しました。一緒に良い家を、納得できる家を作り上げようという気持ちが微塵も感じられない発言ですね。なんだか怒りを通り越して悲しい気分になってしまいます。
グラスウールの件は、私も似たような回答を貰った記憶があります。当時、さすけさんがグラスウールを採用されたので、防音対策で念には念を入れたかったのですが却下されました。
今となってはグラスウールの有り無しを比較しようがないのですが、声が響く感じがして未だに思い出してしまいます。
これから工事が始まるとのことですが、設計どおりに完成することを祈っております。
頑張ってください!
コメントありがとうございました。
ご返信ありがとうございます(^^)
良いも悪しも、合わせて一条ファミリーの一員に宜しくお願いします(^^)